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FLW ツアー⑰  ロビー邸 外観

ロビー邸は草原住宅(プレーリーハウス)と言われるライトの住宅のスタイルです。
西部のプレーリーのために建設されたのびやかな大地に調和する住宅です。
長く低いラインが特徴です。
深い庇となだらかな勾配屋根。
これまでのアメリカの住宅には屋根裏と地下室がありました。
ライトはそれらを死んだ空間と言い排除したんですね。
ライトの住宅は大地から建っているのです。
これって今では普通ですよね。
でも当時のアメリカでは変わったことだったわけです。
屋根裏や地下のない家なんて!
収納はどうするの?という感じです。
こういう質問にライトは「人間が多くのがらくたをためこんでおく理由はどこにもない」
と答えていたと弟子のエドガー・ターフェルは書いています。
この時ライトはもう断捨離を唱えていたのね。

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私もですね屋根はライトに影響を受けています。
冬の日差しを遮ることもあるので庇は長くすればええってものじゃないよと言われますが私は長い庇が好きです。
しかしここはすごいです。
15インチ(43㎝)の造船用のH鋼二本が入っているそうです。

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ここにもライトの印ポットが
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ガイドさんが説明されているのは目地のこと。


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ライトは水平ラインを強調させるために縦と横の目地の深さと色を変えているんです。縦目地は平目地(タイルと同じ高さ)で色もタイルと同化させ横目地は沈み目地(タイルより引っ込んでいる)。
これは初めて知りました。
職人さん泣かせの仕事ですがこの効果は大きい!

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ライトは煙突をまとめて大きいものにするのを好んでしました。
細い煙突が何本もたっているのはすっきりしないとか威嚇的な感じがすると思ったのでしょうか。




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Frederick C. Robie House
竣工:1908年



by yumily_sketch | 2017-06-17 12:48 | FLWツアー | Comments(2)
Commented by sunagimo-confit at 2017-06-17 20:13
yumilyさん、イロイロ、後から勉強になります。へー、ライトは屋根裏と地下室を死んだ空間と言ってたのですね。ライトに会ったコト無いですケド、もう今や、言いそうだな…って思う位、yumilyさんのブログのおかげで、学習させて貰っています。有難うございます。この目地の話は感激しましたよねー。そう言えば、このガイドさんが一緒に写した写真送ってって、名刺下さいましたよね。写真送って無いデス。あははは~~。
Commented by yumily_sketch at 2017-06-21 09:17
> sunagimo-confitさん
そうそう。私も写真送っていません(・∀・;)
日本大好きな方でしたよね~♪
ライトの考え方って現在に繋がっていること多いなと感じます。
当たり前だった不自由や習慣を解き放している。
ライトの勉強一緒にして下さってうれしいです(*^^*)
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